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What is All-on-4?
All-on-4とは?

All-on-4とは、1998年にDr. Paulo Maloによって提唱された治療コンセプトであり、Dr. MaloとNobel Biocare社によって開発された比較的新しい治療コンセプトです。 従来のインプラント治療とは違い、All-on-4とは4本のインプラントを土台にし骨造成を行わずに片顎のインプラント-補綴治療を行うというコンセプトのもと行われております。即時荷重、つまり処置当日にプロビジョナルレストレーションを装着するため、処置当日から患者さんは咀嚼可能となります。コンセプトを正しく理解し、インプラントの傾斜角度や埋入箇所など、綿密な計画を立てなければ処置は成功しません。

The concept of All-on-4
All-on-4のコンセプト

インプラントは4本のみ
骨造成を必要としない
即時荷重
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Nobel Biocare All-on-4 ebookより抜粋

4本のインプラントを土台にするにあたって、前方2本は歯軸に平行、後方2本は傾斜させて埋入します。傾斜させることで少ない骨量でも骨から得られる支持を最大限生かすことができ、上顎においては臼歯部よりも骨質のよい前歯部付近の骨を利用することが可能となります。また、下顎においては下顎管などといった重要な解剖学的構造を避けて埋入することが可能となります。このような工夫により、少ない骨量でも骨造成を必要とせずインプラントを埋入することが可能となり、即時荷重も可能となります。

How do you determine if the patient is a candidate for All-on-4?
All-on-4が適応であるかを判断するには?

All-on-4は無歯顎もしくは口腔内の状態が悪いため近い将来無歯顎になる可能性が高い方へ行う治療です。All-on-4を行うためには残存歯を全て抜歯する必要があるため、All-on-4治療が適応であるかを慎重に診断しなければなりません。患者さんがAll-on-4の適応かどうかを判断し、治療計画を立てるうえで、既往歴はもちろん、顎骨の骨量、切端の位置、スマイルライン、軟組織と硬組織のバランス、咬合状態を様々な資料を用いて把握しなければなりません (Bedrossian E. et al 2008)。さらに外科処置だけではなく、手術後の補綴治療を見据えた診断とプランニングを行わなければならないため、術者には総合的な診断力が求められます。さらにザイゴマインプラントを使用するとなれば、難易度はさらに上がります。

ある調査によると、日本の人口のおよそ20%が欠損歯を有し、特に高齢者の方で残存歯がほとんどないという調査結果があります。(Supplements to GBD 2016 Disease and Injury Incidence and Prevalence Collaborators, Lancet 2017より)。また、今後日本だけではなく、世界で高齢化が急速に進展するとも言われており、All-on-4、そしてザイゴマインプラントは多様化する患者さんのニーズに応えるため重要な選択肢の一つとなることが考えられます。

 ザイゴマインプラント協会では、All-on-4とザイゴマインプラントを行うために必要な知識と技術を広め、より良い治療を行えるよう会員の皆様と共に日々スキルアップしていけるようにしていきたいと考えております。ご興味のある方はぜひ、当協会にご参加ください。